
2012/5/31 更新
広辞苑で引くと、『歯牙の硬組織を侵す疾患。またこれに侵された歯』とあります。
歯の痛みを感じた時、たとえば冷たい物がしみたり、熱い物がしみたり、何か噛んだ時に痛かったり、何もしなくてもズキズキうずくように痛かったりした時に多くの人が、虫歯ができてしまったかと思い歯医者に来ます。
そして診察をして「虫歯ではないですね」と言われると「ああ!よかった」と安心するようです。
患者さんの認識では、痛み=虫歯のようですがそれは違います。
虫歯とは歯に穴が開いてしまった状態を指す言葉で、穴が開いている歯(虫歯)がすべて痛みを伴うかというとそうではありません。とても大きな穴が開いている歯でも痛くない場合はたくさんあります。
逆に穴が開いていなくても痛むケースはたくさんあります。ですので、虫歯ではないといわれても安心せずに、痛む原因を診断してもらいそれに対する治療を受けましょう。
“いたみ”は一つの指標にしかすぎず、痛みがなければ治療対象にならないわけではありませんので「痛くない虫歯 穴が開いているが症状のない歯」でも治療の必要があります。
それは穴が開いていることで多くの機能障害をきたしてしまうからです。
物が詰まる、もっと穴が広がってしまう、そこを気にして噛み方が変わってしまう、それに伴い残りの歯の使い方が変わってしまうetc・・・
たった1本の虫歯のために全体が影響を受けてしまいます。
虫歯ではないが(歯に穴は開いていないが)痛い場合様々な原因が考えられます。
たとえばその歯が、何らかの理由で過度な力を受けてしまった場合。
最近太った?暴飲暴食した?普段しない運動をした?風邪など病気になって2〜3日寝込んだ?いつもより高めのヒールの靴を履いて出かけた?重たい物を運び続けた?枕を(高く)変えた?身体にけがなどをして重心が変わった?くいしばった?立つ時間が増えた?
もう一つに血液循環障害を起こした場合
寝違えた?変な格好で寝た?最近肩こりがひどい?頭痛がひどい?腰痛が悪化した?以前は動いていたのに今ほとんど動かない?極度のストレス状態?
あごの骨にも、歯茎にも、歯の神経にも血が通っていて末端であるそれらの組織の血の流れが、より中枢の血の流れが悪くなることで影響を受けて症状を出してしまう場合もたくさんあります。
口の中も当然体の一部であるので、口以外の影響を受けてしまうことが多々あります。
ですので、歯医者さんで可能な限りの診断をしてもらい原因を取ることで治癒にもっていきたいものです。
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