
2011/7/20 更新

5月と6月それぞれ土.日連日で名古屋へ、Dr.(歯医者)DH.(歯科衛生士) DT.(歯科技工士)が一緒に受講できる勉強会に参加してきました。意外と三者合同勉強会の数は少なく私たちのお師匠はそれを実現してくれます。しかも翌日からすぐ活用したくなるような内容なので、とっても楽しいのです。
本来歯科治療では、DH.が問診や診査をしDr.に伝え、それらをもとにDr.は診断・治療をし、それらをDT.が形にしていくという、一人一人の患者さんに対して三者がうまい連携プレイで治療や予防に携わっています。
例えば、一人の上下の歯型があるときそれを三者は同じ答えを出す知識を持っている(かみ癖はどちらか?身体の骨格はどのように弯曲しているのか?食いしばりがあるのか?幼少期の生活は?この人の性格は?もっとたくさんの情報がわかります)ので、結果長持ちする歯ができてくるのです。
その裏付けをとるために、DH.は患者さんとお話しします。
では、歯科で働くDH.の責任は何割か?・・・三者で支えているのだから、3割くらい?
いいえ!私たちはそれぞれの責任のもとに患者さんを受け入れているのですから、もちろん10割です。
Dr.100%、DH.100%、DT.100%。
三者のうち一人でも責任感が薄らいだ時点で、患者さんの未来は大きく変わってしまうという気持ちで、少なくとも私たちのチームは仕事をしています。
演者の言葉を伝言で聞くよりも、同じ内容・言葉を皆で聞き、各々のとらえ方の違いや納得のいくことをミーティングでディスカッションすることがとてもおもしろいのです。
当院に来院されたことのある患者さんはよくお分かりだと思いますが、DH.のお仕事って毎日が修行とお勉強なのです。
時々「よく飽きずに毎日口の中を見ていられるね!」と言われますが、口の中の病気って原因はほとんど口の中にないのです。『結果』口の中に病気ができてしまったので、その原因を見つけるために患者さんとたくさんお話をします。
“今、首を痛めていますね”“遊園地へ行ってジェットコースターに乗りませんでしたか?”“週末の買い物などで重いものを持ち歩きませんでしたか?”“背中や腰痛いでしょ”“何かものすごく怒りませんでしたか?”
それらを見つけるには細かい分析が必要で、歯の微妙な動きや舌の状態、歯肉の性状、唾液の状態、口の開閉具合、歩き方・・・etc(あとはシークレット)をDr.が診察する前にDH.が診査し、ある程度の診断をしてからDr.が来た時にまとめて伝えます。
診断するには、正確な診査から。
正確な診断をするためには“口腔”以外の身体とのつながりを理解しておかなければ出来ません。
人の身体はまだまだ未知の世界が広がっています。そこを、臨床から学んだ経験とお師匠Dr.の講義を照らし合わせるのです。
それらを学ぶために、私たちは合同講習を受講しに行くのです。
一般的なプラークコントロールという対策では、ほとんど解決出来ない虫歯や歯周病が目の前にあります。
詰め物・かぶせ物がとれてきたのは決して偶然ではありません。
なぜ同じ歯ばかり治療を繰り返すのか、には理由があります。
常在菌として共存している歯周病菌を抹殺する考え方よりも、普段はおとなしい歯周病菌が活動しない身体作りを考えます。
繰り返してしまうのが『病気』ですが、その度に私たちは駆け込み寺としていつでもここにおります。ただ、発症する頻度が少なくなれるように身体の遠いところにある『原因』を探しだせるようゴールのないお勉強を続けてまいります。
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